蚊、また蚊


初蚊の日


銀座で、学生時代の友人たちと久しぶりに集まる。おいしいランチに舌鼓を打ちながら各自近況報告。一人は「7ヶ月なのぅ」と膨らんだおなかを撫でる。私も撫でさせてもらう。ぽっこりしていて、少し硬い。めでたい。


銀座から有楽町までぶらぶら歩く。その間に、左腕に3箇所、右足に1箇所。あああかゆい。かゆいかゆい。左腕の二つが特に痒いぞ!


「銀座って蚊がいるんだ? 聞いたことないわー」と、からかう友人。
うっさいわ。めっさかゆいわ。


「街を歩いてただけでなんで刺されるの?」と、大爆笑の友人。
うっさいわ。こっちが聞きたいわ。


家に帰ってきてから、刺された部位を示して
「ねえ、タカハシ、腫れてきた」と訴えたところ、
「なにぃ、禿げてきただと!」と勝手に聞き間違えて怒っている。
そして心なしか傷ついている。


タカハシが禿げてきたのは事実なので、
「うん、ハゲてきた、ハゲてきた、やーいやーい」と
更に追い討ちをかけてやった。腹いせである。
おかげですこし気が晴れた。


しかしかゆい。