【旅情報】カンボジア旅行のお供に。参考資料一覧

【カンボジア旅行 目次】


私が旅行に行く前/行った後に参考にした資料を集めました。
※随時変更・追加予定


リンク

クメール語、現代カンボジア文化に関する情報・読み物など。
ゼミ生のインタビュー集「いい話はカンボジアにある(参照)」、「カンボジア缶(参照)」が読み応えあり。ブックリスト(参照)では、時事問題から小説、料理本まで様々なジャンルのカンボジア本が紹介されている。

ロコモ社(カンボジア専門旅行会社)が管理運営している、カンボジア情報のポータルサイト
各地のタウン情報や時事ニュースなど、扱う話題は幅広い。就職情報も。


旅行情報


旅の指さし会話帳19カンボジア (ここ以外のどこかへ!)

旅の指さし会話帳19カンボジア (ここ以外のどこかへ!)

現地で遭遇する「?」なものの理解を手助けしてくれる本。言葉や単語、イラストに、あちらの人々の生活の様子が漂います。ガイドが付かない旅ならば、持って行って損はないと思います(私は持っていかずに後悔しました…)。



私達が現地で持ち歩いたのはこの1冊のみ。なんとかなったヨー。さすが、地球の歩き方
それぞれの遺跡の解説も充分なボリュームです(これ以上詳しくても旅行中には読みきれないという意味で)。不満はクメール語会話集のカタカナ表記くらい。書いてある通りに発音しても通じないことが多かった。クメール語の発音は日本語では表現しにくいようで、本によって表し方が違ったりするので、見比べてみると面白いかも。


アンコール遺跡関連


悲しきアンコール・ワット (集英社新書)

悲しきアンコール・ワット (集英社新書)

私の感想文は→こちら
深刻な盗掘・密売の現状をレポートした本。読みやすい本なので、訪れる方はぜひ一読を。アンコール遺跡に魅力を感じる全ての人が、盗掘問題の当事者であることを、思い知らされます。



アンコール・ワットへの道 JTBキャンブックス

アンコール・ワットへの道 JTBキャンブックス

アンコールワットの豊富な写真、詳細な解説。旅先で使い倒しても良し、家で写真集として楽しむも良し。旅行本の他に持って行く本をもう一冊だけ選べ、と言われたら、私はこの本を選びます。大伽藍の彫刻の解説には力が入っています。見学する上での注目ポイントもまとまっていて読みやすい。遺跡見学をより楽しみたい方におすすめ。ただし、ワット以外の遺跡については写真も少なく、急ぎ足の解説のみ。



アンコール・ワット―大伽藍と文明の謎 (講談社現代新書)

アンコール・ワット―大伽藍と文明の謎 (講談社現代新書)

96年出版、アンコール遺跡の入門書。著者はアンコール遺跡研究の第一人者、現上智大学学長の石沢教授。新書の気軽さが旅行にぴったり。王朝の歴史など、遺跡の情報をこの1冊で一気に俯瞰できます。…とおすすめしようと思ったら、絶版なんですね…。図書館か古本でどうぞ。



アンコール・ワット:密林に消えた文明を求めて (「知の再発見」双書)

アンコール・ワット:密林に消えた文明を求めて (「知の再発見」双書)

こちらも入門書。著者はフランスの学者。内容は上記の石沢教授の著書と被るところが多いですが、この本はヨーロッパならではの視点が面白い。画像資料が豊富。植民地「インドシナ」時代の旅行ポスターや観光コースなどは、ツーリズム黎明期を知る上でも興味深いです。後半は資料編。著名な旅行記の抜粋や、遺跡の詳細などを収録。



アンコール・王たちの物語 ~碑文・発掘成果から読み解く (NHKブックス)

アンコール・王たちの物語 ~碑文・発掘成果から読み解く (NHKブックス)

アンコール王朝の王様たちの姿を通して、アンコール時代の歴史を語っている通史。遺跡を建造した為政者本人について、もっと詳しく知りたい方へ。碑文の解読で明らかになった事柄が纏められています。当時の周辺諸国との関係や国政の様子、宗教観や宇宙観の変遷などを窺い知ることができる一冊。アンコール王朝の予備知識なしに読み始めると、聞きなれない個人名の羅列に面食らうかもしれません。



アンコール・ワットを読む

アンコール・ワットを読む

遺跡の調査・修復に携わる考古学研究者15人によるアンコール遺跡紹介。遺跡の痕跡、修復、建築技術、クメール陶器など、16章。他の本では読めない独自の内容。観光用の書籍と違い、遺跡の見学ポイントの解説はほとんどありません。研究の手法や成果を、今後の展望とともに紹介しています。
終章の『マス・ツーリズムとエコ・ツーリズム』は、「観光」が現地に及ぼす影響をレポートしたもの。カンボジア旅行者だけでなく、全ての旅行者が認識しておくべき問題が取り上げられています。


カンボジア情報全般

遺跡以外のカンボジアの姿も知りたいという人向けの入門書2冊。
社会情勢や宗教、歴史、芸術文化など、この国にまつわる情報全般を網羅。


カンボジアを知るための60章 エリア・スタディーズ

カンボジアを知るための60章 エリア・スタディーズ

2人の著者による共著。カンボジアの政治情勢が分かりやすい。観光客としては、昔話のあらすじ紹介が嬉しいところ。遺跡の壁画やアプサラダンスショーで目にするモチーフの、物語的背景を窺うことができます。



もっと知りたいカンボジア

もっと知りたいカンボジア

各方面の専門家が稿を寄せた読み応えのある1冊。概略とはいえかなり突っ込んだ内容になっています。お奨めは最後の章の『アンコール遺跡探訪』。建築の専門家によるクメール建築の解説が面白いです。各遺跡の紹介は、紀行文のような味わい深さ。


現代史


禁じられた稲―カンボジア現代史紀行

禁じられた稲―カンボジア現代史紀行

ポル・ポト政権の農業政策によって栽培を禁じられた「浮き稲」の話を皮切りに、緻密なインタビューを通して、あの時代に何が起きたのかを浮き彫りにする。インタビュイーは、一般の農民から農業技術者、元ポル・ポト政権幹部まで様々。他の本ではわかりにくかった当時の複雑な情勢が、この本でようやく理解できました。


その他


ジャータカ物語―インドの古いおはなし (岩波少年文庫)

ジャータカ物語―インドの古いおはなし (岩波少年文庫)

東南アジア仏教国に語り継がれている仏教説話集。一部は日本にも伝わっています(法隆寺の玉虫厨子など)。「良い行いをしたので、良い世界に生まれ変わることが出来ました」という話運びが面白い。



現在絶版。全集で入手可能。(→決定版 三島由紀夫全集〈25〉戯曲(5)
バイヨンを建立したジャヤヴァルマン七世王が主人公の戯曲。カンボジアの森の熱気、アンコール王朝の絢爛さが、むせるほどに迫ります。三島由紀夫独自の肉体・精神論が語られるラストは圧巻。