アイスクリン愛し憎し

オハヨー乳業株式会社
「昔なつかしアイス」御担当者様



前略


御担当者様、このようなブログ記事を書くことをお許しください。私は昔なつかしアイスのファンの1人です。熱狂的ともいえるくらいの大ファンです。あのアイスは素晴らしい。まだあのアイスが「アイスクリン」という名で売られていた頃から、私はあのアイスを愛して*1おりました。


近所のデイリーヤマザキ様が今年も昔なつかしアイスを売り始めたとき、私は本当に嬉しかったのです。たくさん買い、たくさん食べました。思う存分食べられた5月のあの日あの午後、私は幸せでした。私の夏の幸せは「昔なつかしアイス」と共にあります。あのアイスが無い夏なんて、気の抜けたサイダーみたいなものです。なのに昔なつかしアイスは売り場から姿を消しました。ぱったりと見つからなくなりました。


昔なつかしアイスが食べられずに苛立つ私を見て、夫が御社の問い合わせ窓口に電話を入れました。東京の問い合わせ窓口だったそうです。我が家の近くで昔なつかしアイスを取り扱っている店舗はどこか、という質問に、電話に出てくださった方は丁寧に応対してくださったそうです。わざわざ調べて、電話を折り返してくださったとか。ありがとうございます。ご親切に感謝いたします。けれど、御社のご返答は残酷に私の心を押しつぶしました。


「東京では一切の取り扱いが無い」というのですね。


いつ東京に戻ってくるのかも分からないのですね。


悲しい。悲しいです。私はこの先どうやって夏を乗り切ったらいいのですか。いっそのことあのアイスに出会わなければよかった、どうしてあのアイスを東京で売ったんです。いいえあの5月の思い出を否定したくはない。私の心はちぢに乱れます。


あの5月だけが私の夏だったのでしょうか。昔なつかしアイスが恨めしい、恨めしくて愛おしい。焦がれ焦がれておかしくなってしまいそう。どうかもう一度、東京で売ってくださいませんか。お願いします御担当者様。お願いします。


草々


窪橋






*1:駄洒落ではありません。本気です。